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意識を高める

期待は高めないように

著者： フィル・バートル教授

和訳：益子かさり

訓練用の配布資料

間違った認識を正すような取り組みを行う

あなた自身の準備が整い、権威からの許可を得たら、共同体に 活動するよう促します。

あなたはまず 集会 を共同体の市民全員で行うことから始めます。これは「意識を高める」の段階を始動させます。

一部の市民しか集会に参加しない場合も見受けられるかもしれません。もしかしたら男性は参加して女性は参加すべきでないと思われているのかも知れません。あなたの役目は女性も参加させることです。

参加しなければいけない他の人々にも同じことです。若者、身体の不自由な人、少数派民族、内気な人、少数派宗教を信じる人、読み書きを訓練されていない人、貧しい人、社会から置き去りにされた人、などです。

あなたが共同体の抱える問題について市民たちに話し、彼らの優先して解決すべき問題はどれか訪ねると、彼らはあなたが全て解決してくれるのだと思い込んでいることが多いです。あなたは彼らの誤解を解くため、「問題を解決しなければいけないのは彼ら自身である」ことを伝えます。あなたは導いたり手伝ったりは出来ますが、直接それを行ってはなりません。

同様に、彼らはあなたが資材を提供すると思い込むかもしれません。その誤解をすばやく無くすため、彼らには資材を自ら探し獲得するよう説明します。あなたは手伝いのみ可能なのです。

あなたはこの先よく 物語や ことわざ やアナロジーを用いて自分の意思を伝えることを学びます。例えば「牛から鶏卵は手に入らない、鶏から牛乳は手に入らない。」

あなたが彼らに提供するのは 経営のための訓練 、そして励ましです。金銭や水道管や屋根用材木を提供するためにあなたが滞在するわけではありません。

彼らが全く誤解をしないとは期待できません。彼らはきっとするでしょう。

あなたはそのような彼らの期待の高まりに由来する誤解に対し、活動的そして公共的に反論すべきです。そうしなければ、あなたの完了した労働を無にするような破壊的な落胆をあなたは味わうことになるでしょう。約束された資材をあなたが提供しなかった、と市民から苦情を受けるかもしれません。

それではあなたが 意識を高めたいなら、それは何に対しての意識なのでしょう？

覚えておくべきなのは「あなたの目標」と「共同体の目標」とは違うものだということです。

市民は水源、診療所、学校や道路を求めているかもしれません。

あなたの目標は、貧困が減らされ、性差別がなくなり、政治が改善されることで、共同体が強化され自立することです。あなたが高めるべき意識とは、その共同体がどんなに貧乏でも、彼らには自らの問題を解決する能力と強化の可能性が確実にあるということです。彼らが必要なのはそれを実行する意欲と、あなたがもたらす経営のための訓練です。

重要なのは正確な情報を提供することです（でっち上げの期待は高めてはいけません）。

©著作権 1967 、 1987 、 2007フィルBartle
デザインで ルルド佐田

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最終更新日：2011年11月8日